ネクタイピンは、正しくつける事で胸元を華やかにし、ネクタイのズレを防いでくれます。今回はそんなネクタイピンの付け方について、意外とやってしまいがちなNGポイントをご紹介します。
ネクタイピンの付け方– やってはいけない3つのポイント
まず、ネクタイピンを付ける目的は2つあります。
- アクセサリーとしてのファッション性
- ネクタイ固定のため実用性
ネクタイピンの付け方1 位置
あまり上過ぎる位置に付けると、上の図の通り見た目として窮屈に見えます。
そしてタイを固定させる機能を果たさず、タイをペチャンコにして、立体感を損なうでしょう。

ネクタイピンはタイの1/3以下の位置に付けましょう。
近年は1/3以下のなかでも上目の位置につけて、ファッション性を出すのがトレンドになっています。(左図)
ネクタイピンの付け方2 使い方
タイを固定できず、ブラブラとしてしまいます。

ネクタイピンはシャツといっしょに挟んで付けましょう。
しなやかなタイはワンクッション浮かせて固定することで、タイに立体感を出すことができます。
ネクタイピンの付け方3 見せ方
せっかくファッション性を意識して付けたネクタイピンがズレ落ちていたら、格好がつきません。
鏡があれば、傾いていないかよく確認してください。装いに気を遣うことができる人は、人から信頼を得られる人です。

トレンドとして、左上がりの斜め付けがあります。
アパレル関係やデザイナーの方があえてやっていると、とてもおしゃれな印象です。
しかしビジネスでは基本的に、まっすぐ平行に付けることをおすすめします。斜め付けよりも、まっすぐな堅実性を演出できるでしょう。
ネクタイピンの付け方– ジャケットを脱いで、シャツだけの時

内勤でジャケットを脱ぐ人も多いかと思います。
シャツのみのネクタイピンの位置は、ジャケット着用時と同じです。
下目に着けると、前かがみになった際、タイが垂れ下がるのを防ぎ実用性が上がります。
ネクタイピンの歴史
時はイギリスの産業革命(1837年‐1901年)ネクタイが風で飛ばされ、スープのディナーを台無しにするのを防ぐため、小さな金属製のピンズが導入されました。しかし、このピンズは、ネックウェアに穴を開けてしまうという問題があります。
そのため1900年代に、ばね式のタイピンが誕生。すぐに、より単純なスライド式も登場しました。

1917年の英国ネクタイ
昔のタイはスカーフのように薄く、ねじれやすいものでした。そのようなタイの乱れを防ぐため、ネクタイピンが普及したのです。
近年のタイには小剣通し、芯材が入っています。実用品としての役割があったネクタイピンですが、現代ではアクセサリーとしての価値が大きくなったといえるでしょう。
その歴史はまだ浅く、100年程なのです。
ネクタイピンのマナー
スーツスタイルにはルールが多いなか、ネクタイピンは「遊び心」が許される数少ないアイテムです。フォーマルにも、カジュアルにも使える便利なネクタイピン。つける場は人の好みであって、特に決まりごとはありません。
- パーティーで胸元を華やかにしたい時。
- 接客で堅実、厳格にみせたい時。
- プレゼンの邪魔にならないよう、タイを固定したい時。
胸元にこだわりのネクタイピンを光らせることで話のネタにもなり、初対面の人でも緊張を解くきっかけとなることでしょう。ネクタイ同様に毎日必要だと思う人もいれば、ここぞという勝負の時にだけ着ける人もいます。
ネクタイピンの選び方
上下のパーツがタイを挟めず、ネクタイピンの機能を損ねてしまいます。
ネクタイピンの長さは、タイ幅の1/2~3/4が主流です。
短いネクタイピンはモダンな印象となります。
逆に、長いネクタイピンはトラディショナルな印象になります。
よりクラシックな演出をしたければ、タイ幅と同じ長さのネクタイピンもアリでしょう。その際、くれぐれもタイ幅よりも長いネクタイピンは避けてください。
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(左)モダン(右)クラシックな着こなし
ネクタイピンはここ100年で生み出された近代的なものです。
その魅力に一般概念はなく、
あなた自身が「なんかカッコいい」というインスピレーションだけで選んで良いものです。
あなたがこだわり抜き、美しさを追求することで、そのスタイルが次の流行となるかもしれません。
いかがでしたでしょうか?
一般的に言われているネクタイピンの付け方3つのポイントを中心にご紹介しました。
毎日のスーツスタイル。ファッションとして楽しみ、「あなたらしさ」を表現しましょう。